コンセプトは「たのしく、つよく」

スプラッシュキッズクラスの子供たちにまず感じてほしいことは、格闘技やスポーツは楽しいものだということです。 真剣に練習する、真剣に試合に挑む、それはもちろん重要なことです。その前に子どもたちに真剣になってもらうには、「カラダを動かすのって楽しい!」と感じてもらうことが必要だと思っています。子供は自分が楽しいと思わなければ集中力が続きません。逆に、一度楽しいことだと理解してしまえば、驚くほどの集中力を発揮します。楽しんで身体を動かす、気がつくと身体だけでなく心までも強くなっている。そういうクラスづくりを心がけています。

運動神経の発達は子供のうちに決まる

運動神経とは脳と筋肉をつなぐ回路のようなものです。子供のころに乗れるようになった自転車は、大人になり、乗らない期間がしばらくあったとしても、乗れなくなることはありません。同じように、子どもの頃に身につけた動きは、大人になっても忘れることはありません。 この運動神経の回路が最も増加しやすいと言われているのが、12歳ごろまで、つまり小学生の時期です。 スプラッシュではマット運動や基本体操、柔術の基本動作を通じて、この運動神経の発達を促します。将来、お子さんがどのようなスポーツを志すとしても、これらの動きはそのベースとなるでしょう。

子供に関節技って危なくない?

ブラジリアン柔術では子供の部でも関節技、絞め技が認められています。一見すると危なく見える関節技ですが、正しい形で無理な力を加えなければ危険はありません。練習中はインストラクターが関節技の形に入った時点でストップします。 また、指導時には関節技の極(き)まり方、その危険性、参ったの仕方などを丁寧に説明しますので、ご安心ください。 大人のクラスにもいえることですが、関節技を悪意を持って仕掛ければ、相手に怪我を負わせることは簡単なことです。そこは大人も子どもも違いはありません。つまり格闘技は、練習相手との信頼関係がなによりも必要な競技なのです。格闘技、柔術の練習は、子どもたちに信頼関係を築かせることのできる大切な場と考えています。

スパーリングは小さな挫折の繰り返し

スプラッシュでは、クラスの最後に必ずスパーリングをさせています。集中力を高め、クラスで学んだ動きを実際に使えるように練習する大切な時間です。 スパーリングでは個人の実力が如実に現れますので、強い相手と当たればやられてしまいます。思ったようにうまく行かないこともたくさんあります。しかし、何度も倒れ、そのたびに自分の力で立ち上がり、また相手に立ち向かっていく。どんなに上手に動ける子でも、最初から出来るわけではありません。小さな失敗を繰り返し、どうすればやられなくなるか考え、ひとつひとつ乗り越えてきたから出来るようになったのです。最初はやられて泣いていた子も、繰り返すうちに出来るようになります。出来るようになると楽しくなってきて、やられてもがんばります。泣いている暇などありません。悔しい思いをするけれど、それでも楽しくて仕方がないんだと思えることが一番なのですから。 もちろん、嫌がる子を無理矢理参加させることはありません。インストラクターが判断し、必要であればしばらく見学をさせます。仲間ががんばっている姿を見ているうちに、自然と動きたくなってくるので、自分から戻ってきます。

試合を通して育つこと

スプラッシュでは、主催の柔術大会を年2回開催しています。これらの大会は、愛知県内だけでなく、関西・関東地方からも参戦者がいるほどの大規模なものです。 試合の盛り上がりは、毎回ものすごいです。試合をしている選手たちはもちろん真剣そのものですが、応援している子どもたちや親御さんたちの大歓声で、他の音が聞こえないくらいです。 そんな環境下で普段の練習では触れることのない、自分と同年代・同階級のライバルと直接1対1で対戦するのですから、子どもにとってよい経験が出来ないわけがありません。勝って自分に自信をつける子や、負けて悔し涙を流す子・・・1つの大会で、それぞれがいろんな経験をしますが、終わるころには不思議とみんな笑顔です。そんな経験をしている同士だからこそ、いっしょに練習する仲間やライバルと友情を育み、熱い声援を送れるのではないでしょうか。 ※もちろん試合での関節技についても、形に入った時点でストップします。 選手にも相手を怪我させる恐れのある仕掛け方は絶対にしないよう、指導しています。

いじめない、いじめられない

「格闘技だなんて、暴力的になりそう・・・」そうお考えでしたら、それは全く逆だと思います。僕が見てきた格闘技、柔術の練習をする子供たちはいじめをしません。 いっしょに練習する仲間は同級生だけでなく、力の強い上級生や力の弱い園児も(人によってはその逆もありますが)いますので、自然に弱い者の力を知り、思いやる心を身につけていくのだと思います。 それにおそらく、小さいころから組み合って勝敗を決めることが、闘争本能を満たし、子どもの有り余るエネルギーを上手に発散させてくれているのだと思います。 また、格闘技を真剣にがんばっているのですから、運動能力と自信に満ちた子どもが、いじめられることはありません。